少し前の事ですが
うちの家の通りを挟んだ向かいの家が取り壊される事になり
解体作業が始まりました
もう八年から九年は誰も住んでない木造の大きな家です
それだけ人の足が入っていないとなると
恐らく虫やネズミの巣窟になっているだろうから
解体が始まったらしばらくの間は奴らがうちに来ないように戸締まりはしっかり気をつけよう
と家族で話していました
次の日解体が始まり
午前中の事です
僕が家の中で仕事をしていておもむろに外を見ると
解体が始まったら古家から大量の埃っ
いや… あれは煙っ?
びっくりして表に出てみると
さらにびっくり!
煙かと思われたそれは
すべて羽アリだったのです
なんじゃこりゃぁぁあああっ
近所迷惑にも程がある
しかし家からは道路二車線挟んでいたため
行き交う車と南へ吹く風邪のおかげで殆どウチの方へは来ませんでしたが
あの家の隣近所はたまったもんではなかったでしょうね
夕方には羽アリ達は全く見かけなくなりましたが
風に吹かれてこんな街中どこへいったのでしょう?
ウチじゃなくてよかった…
それにしても何匹ぐらいいたんだろう…
一万や二万はいただろうなぁ
そんな中 母親に買い物を頼まれた
頼まれた品は3品
二軒のスーパーをまわらなければならない
OK 我が命にかえてもっ
意気揚々と母の愛車のチャリンコ(母は自分でベンツと呼んでいる)にまたがり買い出しに出かけた
その帰り道に長めの下り坂をおりていたため
チャリンコはそこそこのスピードがでていた
その坂の途中
頭の中に一つの言葉がこだました
「今から家に着くまで一度もペダルをこいではならない」
くだらない…
あまりにくだらない…
しかしっ
くだらない事に熱くなる
俺はそこに漢(おとこ)を感じてしまったのだ
俺はがんばった…
しかしゴール40メートル手前で敗北
俺は自分自身に負け犬のレッテルを貼られた…
敗北感に苛まれながら母に買い物の品を渡すと
頼まれた3品のうち2品
買い間違えていたことが判明
もはや小学生以下である
母よ…その目で見るのはやめてくれ……
(-_-;)